今帰仁方言音声データベース

今帰仁方言音声データベース概要

今帰仁方言音声データベースは,『沖縄今帰仁方言辞典』に収録されている方言を基にしています。ここに収録された方言は,著者である仲宗根政善先生の故郷の今帰仁村字与那嶺の方言です。今帰仁村には,古い昔,まだ沖縄本島が北山,中山,南山の三山に分かれて統治されていた頃,北山の城であった今帰仁城がありました。また,今帰仁方言は仲宗根政善氏の長年に渡る,細かくていねいな調査によって,沖縄北部方言圏の内でも,もっとも整理・研究された方言として知られています。

『沖縄今帰仁方言辞典』に収録された与那嶺方言は,仲宗根政善先生が大正9年頃から昭和58年にいたるまでの60余年間に採集した日常語が中心で,見出し項目は約15,000にのぼります。収録された方言は仲宗根政善先生の内省によるものと,多くの古老たちの日常生活の談話中に現れたものも加えられています。

その土地に暮らす人々にとって,親しみ深く,なつかしい日常生活に必要な地名や屋号などの固有名詞も多く収集されており,初めて今帰仁方言を知る人にとっても,とても興味深く触れることができるものになっています。しかし,様々な分野の語彙をできうるかぎり収録したため,一部には不快なことばとして,今日の時代からみて使用するのに不適当な語もあります。データベースを利用される方々にはこの点に十分の理解と配慮をお願いいたします。

●見出し項目

  1. 見出し項目として次のものを検索することができます。
    1. 自立的な単語。
    2. 単独では使用されない助詞・助動詞・補助動詞・補助形容詞など。
    3. 接頭辞・接尾辞。
    4. 複合語などの造語成分(構成要素)のうち,特に重要なもの。
    5. 慣用句。
    6. 動詞,形容詞などの活用する単語で,基本形と語形が著しく異なるもの。
  2. 変わり語形(静的な変換)は次のように扱われています。
    1. 変わり語形は可能な限り見出しとして掲出し, 見出し以外の形は「…ともいう」または「…に同じ」として示した。
    2. アクセントの位置の差による変わり語形は, もっとも標準的な形のみを掲げ,他は見出しとしないで, 「…ともいう」として示した。
    3. 長音の有無による変わり語形は,見出しに「(−)」で示す。 配列は長音があるものとみる。
      シ(−)きン [動・規3ラb]押しやる。 押しのける。フシンきンともいう。

●方言の表記方法

今帰仁方言のかな表記と音声表記・音韻表記

●アクセント

すべての見出し語と例文にアクセントが付されています。印はそこからアクセントが上がることを,印はそこからアクセントが下がることを表しています。平板のアクセントには語頭に印を付けてあります。

  • あッたニ aQani [副]急に。
  • あッたニ ミちーカてィ トゥビンヂたン(突然道へ飛び出た)。
  • ハーラヌあンブちー haaranuaNbucii [名]川岸。

●意味の記述

方言語彙の意味は,次の方法で記述されています。

  1. はじめに音韻的な対応形を示し,対応形と方言との意味がずれる場合や標準語として熟さないものは,<印を付して区別しています。例文の説明もこれに準じます。
    あかーン  aaasiN [名]<赤銭。銅貨。
  2. 多義語の場合,まず対応形を掲げ,それぞれの意味を,<1><2><3>…のように分けて記し,それぞれにできるだけ例文が挙げられています。
  3. 必要に応じて,語の組成,語源,音韻変化,接続関係などについて説明があります。
  4. 「参考」欄には,記紀・万葉・おもろ語等の古語で関連するものを掲げています。 また,九州方言を中心に,各地の方言を挙げ,全国方言地図の該当番号を付しています。
  5. 動詞には活用の型を示してあります。活用の型とその代表的な語例は一覧表があります。代表語例を見ていただければ,活用形とその用例を見ることができます。
    活用の型とその代表的な語例

●品詞の表示

本データベースの品詞の分類は,『沖縄今帰仁方言辞典』に従っています。 首里・那覇方言音声データベースとの品詞分類の統一は行っていません。

名詞擬音補助形容詞
代名詞連体詞接頭辞
動詞接続詞接尾辞
形容詞感動詞助詞
副詞助動詞連語
擬態語補助動詞
(下位項目では省略)

●記号表

本データベースでは説明文中に次のような記号が使用されています。

接頭辞の末尾や接尾辞の頭部,そして造語成分の前後に付す。

( )

例文その他の訳語を表す。
カッコ内に字名があるときは,その字で使う語を示す。
あイン [動]有る。(親泊)。→あン。

説明を他項にゆずることを示す。

複合語や派生語など関連する語を示す。

例文。

参考欄。関係ある古語や他地方の方言のほか,風俗・習慣等広く連想される事項の説明。

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